こんにちは、アバー・インフォメーションの臼井です。
カメラやテレビ、PCモニターなどの製品スペックを見ていると、「4K対応」と書かれているのをよく目にしますよね。Web会議で使うWebカメラでも、4K対応の製品が各社から販売されていますが、4K対応のWebカメラを導入する場合、注意すべきポイントがいくつかあり、ご自身の使用環境や用途を考えずに導入してしまうと、4K高画質のスペックがまったく活かすことができない、という残念な結果になってしまう可能性があります。
そこで今回は、Webカメラに4K高画質は必要か?その判断基準や注意すべきポイントについて解説いたします。
4K対応Webカメラでも、高画質でWeb会議できるとは限らない
4K対応のWebカメラを使えば、高画質で映すことができるのは間違いないのですが、綺麗な4K画質で「Web会議」ができるとは限らないので、注意が必要です。
なぜ、綺麗な4K画質でWeb会議ができるわけではないのか?それは以下のような理由があるからです。
ZoomやTeamsなどのWeb会議ツールは4K画質に対応していない
この記事をご覧になっている方の多くが、ZoomやTeamsなどのツールを使って普段Web会議をやっていると思いますが、そもそも現在ZoomやTeamsといった主なWeb会議ツールは4K画質には対応していないため、たとえ4K対応のWebカメラを使用しても4Kの高画質でWeb会議を行うことは、ツールの仕様上できない、という現状があります。
※ちなみにZoomは、有料プランのユーザーであれば、フルHDなどに高画質化できますが、4K画質までは対応していません。
4K対応モニターでないと、4K画質の映像は表示できない
続いて、使用するモニターに関してですが、仮にWeb会議ツールが4K対応したとしても、お使いのPCモニターが4K対応のものでなければ、4K高画質の映像を表示することはできません。
また、Web会議の参加者全員が4K対応のPCモニターを使用しているなんてことは、一般的な企業のWeb会議環境として、現時点ではなかなかハードルが高いのではないでしょうか。
このようにWeb会議で4K高画質のスペックを活かすためには、Web会議ツール側での対応が必要なだけでなく、参加者が使用するPCモニターも4K対応している必要があるため、現時点(2022年10月)ではWeb会議で4K対応のWebカメラを使用する必要性はあまり無い、ということになります。
画質はネット回線の通信状況に左右される
WebカメラはWeb会議だけでなく、動画配信などでも活用している方が多いですが、たとえば4K対応のWebカメラで動画配信をしようと思っても、動画は高画質になればなるほど、データの伝送量が増えることになるので、高画質で安定的に動画配信ができるかどうかは、お使いのネット回線の通信状況に大きく左右されます。
撮影機材だけを4K対応にしたからといって、4K高画質で動画配信ができるわけではないという点も考慮する必要があります。
4K対応のWebカメラはどんな人・用途におすすめ?
上で述べた通り、ZoomやTeamsといったWeb会議ツールは現在4K画質には対応していないため、現状では4K画質でWeb会議をすることはできません。
それでは、一体どんな人や用途に4K対応のWebカメラはおすすめなのか?この部分について説明していきたいと思います。
Web会議でズーム機能を活用したい
まずは、たとえばWeb会議で参加者が発表している様子や、ホワイトボードを使って説明している様子を、Webカメラでズームして映したいという方に、4K対応のWebカメラはおすすめです。
多くのカメラに搭載されているデジタルズーム機能は、光学ズームとは異なり、映像内のズームしたい対象箇所を拡大して、ズーム表示する仕組みのため、映像のもともとの画質が低い場合、デジタルズームした際に画質が劣化してしまいます。
4K対応のWebカメラであれば、高画質映像を部分拡大してズーム表示するため、映像が劣化しにくく、綺麗な映像で表示できるというメリットがあります。
Web会議だけでなく、動画撮影にWebカメラを活用したい
Web会議だけでなく、動画撮影にWebカメラを活用したい方にも、4K対応Webカメラはおすすめです。
たとえば、Youtubeで公開する動画の撮影や、オンライン授業などで使用する動画コンテンツの収録など、4K対応のWebカメラを使用すれば、高画質で撮影することができます。
動画コンテンツを作成する場合、動画素材を4K画質で撮影しておくと、後の編集の際にさまざまな加工・処理を加えても、画質が劣化しにくく、また最終的に2KやフルHDの動画として出力することもできるので、画質劣化を防ぐことだけでなく、編集面でも融通が利くようになります。
Webカメラの導入する際に大切なのは、どのような使い方を想定しているのか?そのためにはどのようなスペック、機能を持つWebカメラが最適なのかをしっかり下調べすることです。
なんとなくハイスペックで良さそうだからと、安易に導入してしまうと、いざ使ってみたら当初想像していたような用途にはミスマッチだった、なんて事が起きかねません。
法人向けWebカメラを販売する各メーカーでは、デモ機貸出サービスを実施しているところもあるので、導入前に実際にデモ機で性能や機能などを確認してみることを、おすすめします。
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アバーインフォメーション株式会社 Webマーケティング/「WEB会議DEどうでしょう」制作・執筆担当
台湾のWebマーケティング企業で、Webディレクターとして現地企業のWeb制作ディレクションや、Webマーケティングセミナーの講師などを担当。日本に帰国後、訪日外国人向けWebメディアの編集チームに加入。主に繁体字中国版の編集ディレクターとして、コンテンツ企画等を担当。現在は、アバーインフォメーションのWebマーケティング担当として、「WEB会議DEどうでしょう」の運営、記事執筆のほか、さまざまなPR施策を担当しています。
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