働き方改革に向けた業務効率化や、最近では新型コロナウイルスの感染予防のため、テレワーク導入・実施を検討する企業が増えています。
そんなテレワークでのコミュニケーションにおいて、欠かせないのがWeb会議システム。ネット回線とPC、そしてWebカメラ(PC内蔵カメラでもOK)さえあれば、すぐに使えるのでとても便利ですが、本格的に導入するとなると、コストもそれなりにかかるので、簡単には導入を決断できない企業も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「導入検討のため、一度お試しで使ってみたい」といった方に向けて、無料で使えるおすすめのWeb会議システムを8つ、ご紹介します。
無料で使える、おすすめのWeb会議システム8選
1.Skype
マイクロソフトが提供するSkypeは、Webを通じてチャットや音声通話、ビデオ通話が無料で利用できる、コミュニケーションツールです。
1対1のビデオ通話はもちろんのこと、無料でありながら最大50人のビデオ通話が利用できます。ビデオ通話のほかにも、会議資料などを簡単に相手と共有できる「画面共有機能」や、通話内容の録音といった機能も、あわせて無料で使うことができます。
2.Google ハングアウト
Googleが提供するGoogleハングアウトは、チャットだけでなくビデオ通話機能も備えたコミュニケーションツールです。
ビデオ通話は最大10人まで参加でき、利用料金も無料。ビデオ通話(Web会議)を主催するユーザーは、Googleアカウントが必要ですが、それ以外のユーザーは主催者から送られた、招待urlへアクセスするだけで、アカウントを持っていなくても、Web会議に参加することができます。
また、音声通話については、Googleハングアウトのユーザー同士であれば、世界中どこへかけても無料で通話が可能です。
同じくGoogleが提供するファイル共有サービスのGoogleドライブを利用すれば、参加者に会議資料を共有して、Web会議を行うこともできます。
3.zoom
zoomはアメリカのカリフォルニアに本社を持つ、Zoom Video Communicationsが提供するサービスで、無料版でも多くの機能が使用できることから、最近日本でも利用者が増えています。
無料版の場合、1対1のビデオ通話は時間無制限、3人以上(最大100名まで)のグループ通話は、40分まで利用可能です。
相手とメモを共有できるホワイトボード機能や画面共有、録音・録画機能など、基本的な機能は一通り無料で使えるほか、遠隔で相手のPCを操作ができる、遠隔操作機能もあるので、さまざまなシーンで活用できるでしょう。
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Web会議システム「Zoom」の使い方と活用したい便利機能
4.BIZMEE
株式会社grabssが提供するBIZMEEは、WebRTCというWebブラウザ上でリアルタイムコミュニケーションを可能にする技術を用いた、完全無料で利用できるWeb会議システムです。
アプリインストールやアカウント登録の必要はなく、主催者がBIZMEEのサイトで発行したルームurlに、アクセスするだけですぐにWeb会議に参加できます。
完全無料ながら、ホワイトボード機能や議事録機能もあり、chromeで使う場合はプラグインを追加すれば、画面共有機能も使うことができます。
スマホやタブレットからの利用でも、アプリをインストールする必要はないため、急遽社外の人とWeb会議を行う必要がある時など、簡単に始めることができます。
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簡単ですぐに使える!完全無料のWeb会議システム「BIZMEE」の使い方
5.Whereby(旧appear.in)
ノルウェーの通信会社Telenorが提供する「Whereby」(2019年「appear.in」から名称変更)は、2013年にサービスを開始すると、その使い勝手の良さから中小企業やリモートワーカーを中心に人気に火がついた、無料で利用できるWeb会議システムです。
通信会社が提供するサービスということもあり、無料ながらも通信の品質が高く、クリアな音質と映像でWeb会議ができるため、多くのユーザーから支持されています。
利用方法もシンプルで、主催者はアカウント登録が必要となりますが、参加者はアカウントの登録は必要なく、主催者から送られたルームurlにアクセスするだけで、会議に参加することが可能です。
無料版の場合、参加可能人数は最大4名まで、画面共有機能に関しては20分の時間制限がありますが、無料で使用することができます。
PCからの利用であれば、アプリインストールは不要で、タブレット・スマホからの利用のみ、アプリのインストールが必要となります。
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6.Chatwork
Chatwork株式会社が提供するChatworkは、ビジネスでの利用に特化したコミュニケーションツールです。
チャットや音声・ビデオ通話が無料でできるだけでなく、画面共有機能やタスク管理、ファイル管理、他社サービスとのAPI連携など、多くの機能が無料で使用できるのが特徴です。
無料版の場合、ビデオ通話の参加人数は2名までですが、現在期間限定で無料版でも最大14名まで参加可能となっています。
<参考>
ビデオ通話「Chatwork Live」機能の人数制限を1対1から複数で利用できるよう緩和しました
7.V-SESSION
日本トータルシステム株式会社が提供するV-SESSIONは、アプリやソフトのインストールが要らない、ウェブブラウザだけで利用できる、WebRTCのWeb会議システムです。
無料版で利用できる主な機能としては、音声・ビデオ通話、画面共有、スケジュール管理、チャット、ホワイトボードなどの機能があり、ビデオ通話に関しては、1対1の通話のみ無料で利用可能です。
会議の主催者はアカウント登録が必要ですが、会議へ招待されたユーザーは、送られてきたurlにアクセスするだけで、会議に参加できます。
8.slack
slackは、アメリカのSlack Technologiesが2013年にリリースしたコミュニケーションツールです。
IT企業のエンジニアを中心に人気に火がついたslackですが、現在ではIT企業だけでなく、さまざまな企業にも導入されている人気ツールです。
チャット機能、外部アプリとの連携機能などが無料で利用でき、音声・ビデオ通話は1対1の通話のみ、無料で利用可能です。
Web会議システムを選ぶ際の3つのポイント
これだけ多くのサービスがあると、どれを選んでいいのか、迷ってしまう方もいるかもしれません。
Web会議システムを選ぶ時に大切なのは、自社での利用イメージを事前にしっかりと考えること。そして、利用イメージを明確にした上で、以下の3つのポイントに注意して選べば、きっと最適なWeb会議システムが見つけることができるでしょう。
- どんな機能が必要なのか
- 映像・音声の品質(安定性)
- セキュリティ
簡単にそれぞれ説明していきます。
どんな機能が必要なのか
対面で行っていた会議を、Web会議で行うと考えた場合に、どのような機能があると、スムーズに会議を進めることができるか?という視点で、必要な機能を考えてみましょう。
たとえば、社内会議や取引先との会議で、ホワイトボードや資料を使うことが多いのであれば、ホワイトボード機能や画面共有機能のあるツールがいいですし、会議後に参加者に議事録を配布するのであれば、議事録機能のあるツールという条件でチェックしてみましょう。
映像・音声の品質(安定感)
Web会議では映像・音声の品質が会議の進行、効率に大きく影響します。
たとえば、相手側の発言がよく聞き取れなかったり、映像の乱れがあったりすると、なかなか話の内容に集中できず、ストレスを感じることになるからです。
せっかくWeb会議を導入しても、コミュニケーションが円滑にできないなどの不満、問題があると、結局「対面で会議しましょう」となりかねないので、映像・音声の安定性もしっかりチェックしましょう。
セキュリティ
通常の会議と同様に、社内の機密情報や顧客情報などをやりとりする機会があるため、導入コストや利用できる機能だけでなく、セキュリティ対策がしっかりと行われているかも重要なポイントとなります。
Web会議でやりとりするデータの暗号化処理がされているのか、パスワードやIPなどで、特定の端末からのみしかアクセスできないなどの、アクセス制限が可能かなども、チェックしておきたいポイントです。
Web会議を本格的に業務に導入するとなると、システムの利用料や専用Webカメラの購入など、それなりに導入コストが必要となりますが、その一方でこれまで交通費、出張費をかけて行っていた遠方のお客様や、他拠点との打ち合わせも、Web会議で行うことで移動時間、コストを削減することができますし、最近では人材採用にWeb会議システムを活用し、採用コストの削減を図っている企業もあり、長期スパンで見れば、投資に見合ったリターンが得られるはずです。
また、テレワークの推進を目的として助成金・補助金を交付している自治体などもあるため、そういった制度を賢く利用して、Web会議の導入を行ってみるのもよいでしょう。
アバーインフォメーション株式会社 Webマーケティング/「WEB会議DEどうでしょう」制作・執筆担当
台湾のWebマーケティング企業で、Webディレクターとして現地企業のWeb制作ディレクションや、Webマーケティングセミナーの講師などを担当。日本に帰国後、訪日外国人向けWebメディアの編集チームに加入。主に繁体字中国版の編集ディレクターとして、コンテンツ企画等を担当。現在は、アバーインフォメーションのWebマーケティング担当として、「WEB会議DEどうでしょう」の運営、記事執筆のほか、さまざまなPR施策を担当しています。
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