こんにちは、アバーインフォメーションの臼井です。
Zoomで利用できる「ブレイクアウトルーム」という機能を、皆さんはご存知ですか?
「ブレイクアウトルーム」は、Web会議はもちろんのこと、Zoomを使ってオンライン研修や個別相談会、ワークショップなどを開催するときなどに、ぜひ活用したいZoomの機能です。
そこで今回は、Zoomの活用の幅を広げてくれる便利な機能、ブレイクアウトルームの作り方・設定方法について紹介いたします。
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Zoomの「ブレイクアウトルーム」機能とは?
大人数が参加する会議や、研修などで参加者をいくつかのグループに分けて、グループごとにアイデアを話し合ったり、意見交換したりなど、グループワークを行うことがありますよね。
今回紹介するZoomの「ブレイクアウトルーム」は、Zoom会議の参加者を複数のグループ(ルーム)に分けて、グループディスカッションを行うことができる機能で、Web会議でグループワークを行う時や、オンライン研修、ワークショップなどを行う時に役立つ機能です。
ブレイクアウトルーム機能の概要
ブレイクアウトルーム機能の概要
・ホストおよび共同ホストのみが利用できる機能
・無料版Zoomでも利用可能
・ルームへ参加者を割り当てることができるのは、ホストと共同ホストのみ
・Zoomウェビナーでは利用不可(Zoomミーティングのみ)
・ブレイクアウトルームは最大100室まで作成可能
・1室に最大1000名まで収容可能。ただし、複数のルームを作成した場合はすべてのルームの参加人数合計で1000名までとなる
・ホストおよび共同ホストは、作成したルームに自由に出入りが可能
・各ルームでは音声、映像および画面の共有機能が使用できる
ブレイクアウトルームを活用するメリットは?
参加者を複数のグループに分けて、グループディスカッションができるブレイクアウトルームを活用することで、以下のようなメリット・効果が期待できます。
メリット①:グループごとにテーマを設定し、議論することができる
ブレイクアウトルームでは、各ルームごとにテーマを設定して話し合うことができます。そのため、たとえば所属部門・チームでグループ分けしたり、担当する業務でグループ分けをして議論するといったことが、Zoom上で簡単に行うことが可能です。
メリット②:同時進行で複数の会議を行うことができる(会議の効率化)
さまざまなテーマについて会議する場合、通常であればテーマごとにメンバーを招集して話し合いを行い、それぞれの会議で出た結論を皆に別途報告・共有するといったやり方になりますが、ブレイクアウトルームを使えば、複数のテーマについての会議を同時進行でできるため、会議の効率化にもつながります。
メリット③:参加者の参加意識を高めることができ、発言機会が増える
参加者の多い会議の場合、発言する人が限られてしまい、発言せずにただ聞いているだけの参加者と、積極的に発言する一部の参加者、という構図になってしまいがちです。ブレイクアウトルームを使えば、参加者を少人数のグループに分けて話し合いを行えるので、参加者の参加意識も高まり、会議の活性化が期待できます。
メリット④:参加者同士の交流を深めることができる
たとえば、Zoomを使った社員研修などでブレイクアウトルームを使用すれば、普段は接点のない部門のメンバーとの交流や、支社・他拠点のメンバーとの交流なども深めることができ、交流を通じたあらたな企画・アイデアの創出なども期待できます。
こんな場面で活用できるブレイクアウトルーム
Zoomを使って以下のようなことをやりたい場合、ブレイクアウトルームを使用すれば簡単に行うことができるので、ビジネスの会議はもちろんのこと、学校のオンライン授業やイベントなど、さまざまな場面で活用することができます。
【こんな場面で活用できる】
・オンライン研修
・個別相談会
・ワークショップ
・オンライン授業でのグループワーク など
ブレイクアウトルームを使う際の注意点
ブレイクアウトルームを使用する場合、お使いのZoomクライアント(アプリ)のバージョンが対応しているものかを確認にしておきましょう。
また、本機能を初めて使用する場合は、Zoomの設定ページで事前に機能の有効化をする必要がありますので、以下の手順を参考にして有効化の設定を行いましょう。
ブレイクアウトルームに対応したZoomクライアントのバージョン
【Windows / macOS / Linux向けZoomデスクトップクライアント】
⇨最小グローバルバージョン以降(バージョン:5.13.5、※2023年12月時点)
スマホ版Zoomアプリについては、ブレイクアウトルームへの参加自体は可能。ただし、ホストや共同ホストとしてブレイクアウトルームの作成・管理はできません。
ブレイクアウトルーム機能を有効にする設定方法
ブレイクアウトルーム機能を有効化するために、まずはZoom公式サイトにアクセスして、トップページの①「サインイン」からアカウントページへと入りましょう。
アカウントページに入り、ページ左側にあるメニューの①「設定」をクリックすると、Zoomの設定ページが表示されます。
設定ページが表示されたら②の「ミーティング内(詳細)」を選択すると、③「ブレイクアウト-ミーティング」という設定項目があるので、こちらで機能を有効化すれば、Zoomミーティングでブレイクアウトルームが使用できるようになります。
ブレイクアウトルームの作り方・設定方法
それでは、早速ブレイクアウトルームの作り方・設定方法について見ていきましょう。
ブレイクアウトルームでは、作成したルームに参加者を割り当てる方法として、①「ミーティング中に参加者を割り当てる」方法と、②「ミーティング予約時に事前割り当てする」方法の2つがあります。
Zoomミーティング中に参加者を各ルームに割り当てる方法
ブレイクアウトルーム機能を有効化すると、Zoomの画面下にあるツールバーに①「ブレイクアウトルーム」というアイコンが表示されるようになるので、こちらをクリックします。
表示された「ブレイクアウトルームの作成」というウィンドウの①の部分で、作成したい「ルーム数」を選択し、次に②で参加者の割り当て方法を選択します。
参加者の割り当て方法は以下3つの中から、お好きな方法を選択することができます。
1. 自動で割り当てる
「自動で割り当てる」を選択した場合は、作成した各ルームに参加者がランダムで自動的に割り当てられます。
2. 手動で割り当てる
「手動で割り当てる」を選択した場合、ホストが各ルームに参加者を手動で割り当てることができます。たとえばテーマ別や部門別など、ホストが意図的に参加者を各ルームに割り当てたい時などには、「手動で割り当てる」を選択しましょう。
3. 参加者によるルーム選択を許可
「参加者によるルーム選択を許可」を選択した場合は、参加者自身がルームを選択して入室できるようになります。
参加者の割り当て方法を選択後、「作成」ボタンをクリックするとブレイクアウトルームが作成されます。
ブレイクアウトルームの「作成」ボタンをクリックすると、上図の画面が表示されます。
①の「すべてのルームを開く」をクリックすると、ブレイクアウトルームが開始されます。
「すべてのルームを開く」をクリックしないと、ブレイクアウトルームは開始されないので注意しましょう。
参加者の割り当て方法で「自動割り当て」または「手動割り当て」を選択した場合、ブレイクアウトルームが開始されると、参加者側の画面には「ブレイクアウトルームに参加する」というウィンドウが表示され、「参加」をクリックするとルームに入室することができます。
参加者の割り当て方法で「参加者によるルーム選択を許可」を選択した場合、ブレイクアウトルームの開始後、参加者側の画面には上図のようにルームの選択画面が表示され、ルームを選択すると入室することができます。
Zoomミーティングの予約時に参加者の事前割り当てする方法
Zoomミーティングの予約時に、参加者を事前に割り当てすることも可能です。
ミーテイングの予約時に、参加者の事前割り当てを行う場合、割り当て方法は「手動で割り当てる」のほかに「CSVからのインポート」による割り当ても行うことができます。
ブレイクアウトルームの事前割り当ての詳しいやり方については、以下の記事で紹介していますのでご覧ください。
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【覚えておくと便利!】Zoomのブレイクアウトルームの参加者を「事前割り当て」する方法
ブレイクアウトルームで活用したい、5つの便利なオプション機能
ブレイクアウトルームには、さまざまなオプション機能があります。これらのオプション機能を使用すれば、グループワークなどをより円滑に行うことができるので、ぜひ活用してみてください。
1.タイマー機能
タイマー機能を使用すると、ブレイクアウトルームに制限時間を設定することができ、参加者の画面に終了時間までの残り時間を表示することができます。
設定方法は、ブレイクアウトルームの作成画面にある「オプション」をクリックすると、上図のようにメニューが表示されるので、①の「ブレイクアウトルームは次の時間後に自動的に閉じます」のボックスにチェックを入れ、制限時間を入力します。
オプションの設定画面で「時間切れ後に自分に通知」にチェックを入れた場合、制限時間が来た時に上図のようにホスト側の画面に通知が表示されるようになります。
ブレイクアウトルームを終了せずに、延長したい場合は「ブレイクアウトルームを開いたままにする」をクリックすれば、終了せずにそのまま延長することができます。
2.カウントダウン機能
オプション設定画面にある①「ブレイクアウトルームを閉じた後のカウントダウン」にチェックを入れ、「カウントダウンタイマーを設定」に秒数を設定すると、ブレイクアウトルームが終了してから何秒後に、参加者をメインセッションに戻すのかを指定することができます。
カウントダウン機能で秒数を設定しておくと、ブレイクアウトルームの終了時間が来ても即終了にはならず、上図のように設定した秒数が猶予時間として与えられるため、話の途中でブレイクアウトルームが強制的に終了となってしまうような事態を防ぐことができます。
3.参加者によるルーム選択を許可
ホストが参加者の割り当てを行う際、「参加者によるルーム選択を許可」を選択した場合、参加者は作成されたルームに自由に出入りすることができますが、「自動で割り当て」または「手動で割り当て」を選択した場合、参加者は自分が割り当てられたルームから別のルームへ移動することはできません。
オプションの設定画面で①の「参加者によるルーム選択を許可」にチェックを入れると、「自動で割り当て」または「手動で割り当て」された参加者でも、別のルームへと自由に出入りが可能となります。
4.メッセージ機能
ブレイクアウトルームで、話し合いをしている最中は、ホストがメインセッションでチャットメッセージを送っても、参加者は見ることができません。
ブレイクアウトルームの利用中に、参加者にホストから何かを伝えたい場合は、ホスト側のブレイクアウトルームの画面にある①「配信」ボタンをクリックし、表示されるメニューの②「メッセージを送信」を選ぶと、メッセージの入力画面が表示され、全参加者宛にメッセージを送ることができます。
5.ホストにサポートを求める
参加者がブレイクアウトルーム中、ホストに相談や手助けが必要になった時に、Zoomの画面下部にあるツールバーの①「サポートを求める」をクリックすると、ホストにサポートを要請し、ブレイクアウトルームへの入室を依頼することができます。
参加者がホストにヘルプを求めると、ホスト側の画面には上図のようにメッセージが表示され、「ブレイクアウトルームに参加」をクリックすれば、ヘルプを求めている参加者のルームに入室することができます。
今回紹介したブレイクアウトルームは、Web会議だけでなく、オンライン研修やグループワーク、個別相談会、社員交流会など、さまざまなシーンで活用することができる機能です。
Zoomの活用の幅を広げてくれる、便利な機能ですのでぜひ活用してみてください。
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アバーインフォメーション株式会社 Webマーケティング/「WEB会議DEどうでしょう」制作・執筆担当
台湾のWebマーケティング企業で、Webディレクターとして現地企業のWeb制作ディレクションや、Webマーケティングセミナーの講師などを担当。日本に帰国後、訪日外国人向けWebメディアの編集チームに加入。主に繁体字中国版の編集ディレクターとして、コンテンツ企画等を担当。現在は、アバーインフォメーションのWebマーケティング担当として、「WEB会議DEどうでしょう」の運営、記事執筆のほか、さまざまなPR施策を担当しています。
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