こんにちは、アバーインフォメーションの臼井です。
これまでMicrosoft Teams以外のWeb会議システムや、コラボレーションツールを使っていた方が、Teamsを使い始めた時に、最初に戸惑うのが「チーム」と「チャネル」という機能ではないでしょうか。
Teamsを使って社内メンバーや取引先と効率よく業務を進めていくためには、「チーム」と「チャネル」の違いを理解し、うまく使い分けていくことが、大切なポイントとなります。
そこで今回は、Teamsの「チーム」と「チャネル」とは一体何なのか?2つの違いと、使い分けるメリットについて紹介いたします。
Teamsの「チーム」と「チャネル」とは?
他のWeb会議システムや、コラボレーションツールと比べて見た時に、Teamsの大きな特徴となっているのが、「チーム」と「チャネル」という概念です。
Teamsは、まず最初に①「チーム」を作成し、そのチーム内(階層下)に「プロジェクト」や「担当業務」「情報共有」など、チーム内のメンバーが携わる業務分野などに応じて、さらに細かく分けられた②「チャネル」という小さなグループを作り、業務上のやりとりは、主に自身の参加するチャネルに立てられたスレッドを通じて行う、という特徴があります。
他のWeb会議システムやコラボレーションツールには無い要素のため、初めてTeamsを使うユーザーにとっては、「チーム」と「チャネル」の違いや、「なぜ、チームとチャネルを分ける必要があるのか?」など、疑問を感じやすいポイントかもしれません。
「チーム」と「チャネル」を使い分けるメリット
Teamsでは上図のように、「チーム」の中に「チャネル」という細かいグループを作り、それぞれのチャネルに立てられたスレッドを通じて、メンバーとのやりとりや共同作業を進めていくのが、基本的な使い方になります。
しかし、初めてTeamsを使うユーザーの多くは、「なぜあえてチームとチャネルを分ける必要があるのか?」という点に、疑問を持つのではないでしょうか。
Teamsにおいて「チーム」と「チャネル」という、2種類のグループを使いわける一番のメリットは、コミュニケーションの効率化が図れるという点にあります。
たとえば、企業の人事部でTeamsを使用するケースを例に考えてみましょう。人事部の担当業務には、主に以下のものがあります。
①採用活動
②教育・研修
③人事評価
人事部とひとことで言っても、採用活動を担当する者、教育・研修を担当する者と、所属メンバーが担当する業務領域はさまざまです。
仮に「人事部」というチームを作りで、その一つのチーム内ですべての業務領域に関するやりとりを行った場合、異なる業務領域の情報が、入り乱れてやりとりされることになります。
その結果、重要な情報の見落としが発生したり、またそれを防ぐために、自分の担当領域ではない業務に関する情報まで、いちいち目を通さなくてはいけなくなり、各メンバーの仕事の効率を落としてしまう可能性があります。
しかし、「人事部」というチームを、業務領域に応じてさらに「チャネル」という小さなグループに分け、各メンバーを振り分けることで、採用活動に関する情報のやりとりは「採用活動」チャネル、教育・研修に関するやりとりは「教育・研修」チャネルの中で行われることになり、自身の業務に関係のない不要な情報は排除することができます。
不要な情報の中から自身に必要な情報を探す手間も省けますし、担当業務に関する情報のやりとりのみに集中することができるため、より効率的に業務を進めることができるわけです。
「チーム」と「チャネル」を作成する際のポイント
Teamsでチームやチャネルを作成する際に、チームとチャネルと関係や位置づけを考えずに、適当に作成してしまうと、後になって情報のやりとりや共同作業をする時に、不都合が生じてしまう可能性があります。
チームとチャネルを作成する際は、以下のポイントを考慮して作成するようにしましょう。
【チームを作成する際のポイント】
「チーム」は、全体をまとめるグループという位置づけのため、Teamsでチームを作成する際は、部門や課、プロジェクト、支店など、ある程度の規模のグループを「チーム」に設定しましょう。
【チャネルを作成する際のポイント】
「チャネル」は、「チーム」内のメンバーを、共同作業のテーマやトピック、などに応じて振り分けた小さなグループという位置づけです。
Teamsでのコミュニケーションは、主に「チャネル」のスレッドを通じて行うのが基本となりますので、チャネルを作成する際は、どういうテーマ、トピックに関する共同作業を行うグループなのかを意識してチャネルを作成しましょう。
この点をよく考えずに、チャネルを作成してしまうと、チャネルのスレッド上に不要な情報が入り乱れたりして、メンバーの業務効率化が低下してしまうので、注意しましょう。
「チーム」と「チャネル」作成の参考例
チームとチャネルの位置づけ、関係性が把握しやすいよう、具体的な例を挙げてチームとチャンネル作成の参考例を見ていきましょう。
【会社のWebサイト管理・運営部門の例】
会社のWebサイトを管理・運営する部門を「チーム」とした場合、主に以下のような「チャネル」の構成が考えられます。
会社のWebサイトの管理・運営部門で行われている業務内容に応じて、上図のようなチャンネル構成にすれば、メンバー間のコミュニケーションや情報共有が円滑に行えるのではないでしょうか。
【担当顧客(取引先)の例】
担当する顧客(取引先)別に「チーム」を作成するケースでは、以下のような「チャネル」の構成・運用が考えられます。
また、Teamsは外部のメンバーを、自社のチャネルに招待することができるので、顧客との「連絡窓口」チャネルを開設し、そこに取引先の担当者を加えることで、よりスピーディにやりとりや情報共有を行うことができます。
「チーム」と「チャネル」の追加方法
新プロジェクトの始動や、新たな顧客との取引などによって、業務の状況に応じてTeamsに新たなチームやチャネルの作成が必要となってくる時が、あるかと思います。
Teamsでは簡単にチームやチャネルの作成ができますので、状況に応じてチームやチャネルの新規作成・追加を行い、Teamsの運用を行っていきましょう。
チームの追加方法
Teamsアプリの左メニューの①「チーム」をクリックすると、画面左下に②「チームに参加、またはチームを作成」という項目が表示されます。
②「チームに参加、またはチーム作成」をクリックすると、画面上に③「チームを作成」というアイコンが表示されるので、クリックしてください。
「チームを作成」というウィンドウが表示されたら、「初めからチームを作成する」という項目を選択します。
チームの名称、およびチームの概要説明を入力する項目が表示されるので、内容を入力し、「作成」ボタンをクリックしてください。
チームとチャネルの一覧に、先ほど作成した新しいチーム名が追加されていれば、作成完了です。
チームを作成すると、自動的に「一般」というチャネルが作成されますが、このチャネルは名称等の変更・編集ができません。(2020年8月時点)
「一般」チャンネルは、チームメンバー全体のコミュニケーションや一斉連絡、情報共有などのチャネルとして活用すると良いでしょう。
チャネルの追加方法
チャネルを追加したいチームの①設定アイコン「・・・」をクリックし、②「チャネルを追加」を選択してください。
チャネルの名称と概要説明の入力欄が表示されるので、内容を入力し「追加」ボタンをクリックします。
チームの下に、追加した新しいチャネル名が表示されれば、チャネルの追加完了です。
組織体制や業務内容など、会社によってさまざまなので、どのようなチームとチャネルの構成にすれば、日々の業務のやりとりや情報共有が円滑に進むのか、いろいろ工夫しながら、Teamsを運用していきましょう。
アバーインフォメーション株式会社 Webマーケティング/「WEB会議DEどうでしょう」制作・執筆担当
台湾のWebマーケティング企業で、Webディレクターとして現地企業のWeb制作ディレクションや、Webマーケティングセミナーの講師などを担当。日本に帰国後、訪日外国人向けWebメディアの編集チームに加入。主に繁体字中国版の編集ディレクターとして、コンテンツ企画等を担当。現在は、アバーインフォメーションのWebマーケティング担当として、「WEB会議DEどうでしょう」の運営、記事執筆のほか、さまざまなPR施策を担当しています。
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